2010/04/16

Firefox, CSS経由での訪問履歴検出に対抗

CSS の :visited に行われるプライバシー対策 « Mozilla Developer Street (modest) にあるとおり、Mozilla Foundationは、CSSを用いたユーザのサイト訪問履歴の想定外な検出手法に対策を取るようです。

CSSの :visited セレクタを使うと、特定のURLリンクの色がわかります。つまり、この仕組みを仕込んだページを訪問しただけで、そのユーザが特定のサイトを過去に訪問したことがあるかどうかが判ります。その検出結果をJavaScriptで任意のところに送信することもできるでしょう。端的に言えば「あなたはこのアダルトサイトを訪問したことがありますね」ということが、おそらくあなたが全くそれを意図しないうちに、勝手に検出されてしまいます。

この手法を使うと、たとえばWebサイトに出す広告のターゲッティングをさらに絞り込むことができます。具体的には、Drecomで開発され、楽天でビジネス展開されている「ad4U:ドリコムの次世代行動ターゲティング広告技術サービス」がこの手法を用いています。この手法に対する考え方には、ユーザが意図しないうちに行動履歴を察知されてしまうことについて、批判的なものもありうるでしょう。さらにこの手法をもっと悪用することもできるでしょう。

この手法自体を無効化させる取り組みをMozillaがはじめたことは、ユーザが安心してWebを利用できるために、非常に興味深いものです。

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